

和雑貨ブランド「粋更」の為の酒器デザイン。
盃という言葉は、器の中に月が逆さに写り映えるのを楽しみながら酒を酌み交わすというところから生まれたとされているが、今回はその「逆さの月」をモチーフに、盃・猪口・片口の3点セットをデザインした。
注いだ酒の中に月が沈んで見えるよう、器の底に丸い模様を施したが、印刷などの表層的な表現ではなく、その模様自体が器の構成要素を成すようなある種の強度をもった表現が望ましいのではないかと考え、日本の伝統工芸である寄木細工という技法を用いて製作することにした。
色の異なる5種類の木を寄せ合わせてキューブ状の塊をつくり、それを削り出して器の形にしていくのだが、一番色の明るい木を適切な位置にセットしておくことで、削り出していった時に底の部分にその木が現れ、自然と丸い模様が表出するというものとなっている。
製作 : 2004.10
用途 : 酒器
クライアント : 中川政七商店
撮影 : 大野力
completion : 10.2004
use : sake vessel
client : Nakagawa Masashichi Shoten
photographer : Chikara OHNO